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LGBT当事者もしくはアライによる「セクシュアリティ」に関するレポートを紹介するシリーズ。
今回はバイセクシュアルであることを自認している方のレポートを紹介します。

私は正しくフェミニストだったのか

私はフェミニストである。
つい数年前まで、私は度々そう自称していた。
ここで言う「フェミニスト」とは近現代で使われるようになった「女権拡張主義者」の意味ではない。本来の意味である「女性を特に尊重する、女性を大切にする」という意味で用いる単語である。

自分がフェミニストであると自覚したのは小学校高学年のときだった。
女の子に優しくしたい、守ってあげたいと思う気持ちが他人よりも強いらしいということに気付いた。そして、そのような人をフェミニストと呼ぶことを知った。

また、中学生になる頃には、どうやら自分はバイセクシュアルな部分があり、恋愛対象として女性にフェミニズム思想を持っているのではないかと考えるようになった。
フェミニストを自称するようになったのは、その頃である。

しかし、現在の私はフェミニストであると自称していない。
自称することを辞めた理由は一つ、高校の同級生に言われた言葉に引っかかってしまったからだ。

同級生の彼は言った。
「女なのにフェミニストなの?それって自分も特別大事ってこと?どっちかっていうとナルシストなんじゃない?」

私はその瞬間、二つのことに気付いた。
まず、私は自分をフェミニズムの対象にはしていないこと。
そして私が「女の子だから」という扱いを受けることをとても不快に思うこと。

私はバイセクシャルだが、性自認は間違いなく女である。
スカートに抵抗もないし、小物はピンクを好む。女性に恋をするのも、女の自分としてだ。

フェミニストの私は大切にしたいが、優しくすべき対象の女性に自分は入っていない。
自分自身が女性として丁重に扱われることは拒否してしまう。

この感情は一体どこから来るものなのだろうか。
自分が気づいていないだけで、実はトランスジェンダーなのか。もしくは私の中には男性と女性、二人分の「私」がいるのだろうか。

この問いの答えを、私は未だに持ち合わせていない。同級生の彼に、どのような返事をしたのかも覚えていない。きっと、大したことは答えられなかったのだろう。
だから私は今日も、自分が「正しく」フェミニストであったのかを考えている。