LGBT当事者orアライによるレポート。今回は韓国のLGBT事情についてです。

韓国では2000年に始まった性的少数者の祭典「クイアー文化祭」(Korea Queer Festival)が2015年6月9日から28日まで開かれました。
そこでは、メインのイベントであるクィアパレードが予定されていました。しかし、キリスト教団体の会員たちは、5月21日からコンクリートの上で寝泊りし、徹夜で待機していました。それは、キリスト教団体の会員たちがパレードのコースに先に集会申請を出そうとしていたのです。

主催者側は、警察が突然、集会申請の方式を変え、キリスト教団体側に事前に申請方法の変更を通知したのではないかと主張しました。ちなみに、2014年もキリスト教団体は、反同性愛のスローガンを掲げてクイアー・パレードを妨害しました。

そんな激しい差別に悩まされている韓国のLGBTやセクシュアルマイノリティのイベントに、日本のヘイトスピーチに対抗する人々が、韓国のソウル新聞に意見広告を出しました。
以下の文章が掲載されたものです。

「嫌韓デモと戦う日本の市民は、ソウル・クィアー文化祭を積極的に支持します。
今、韓国のLGBTの人権を尊重する人々のクィアー文化祭が危機に瀕しています。
ソウル・南大門警察署とソウル地方警察庁は、イベント最終日の28日に予定されているパレードを『市民と車両の通行に持続的に不便を来す恐れがある』として集会禁止を通告しました。しかし実際に不便を来しているのは誰でしょう?
パレードを妨害する目的で、同じ日に合わせて集会を申請し、LGBTに対する虚偽の内容を広めている勢力こそ、市民に持続的に多大な不便を来しています。
現在、韓国ではLGBTに対する差別が残っています。
差別を認めない全世界の人々が皆さんを見守っています。
クィアー文化祭の組織委員会と参加者の皆さん! 皆さんのそばに私たちがいます。
人権を愛する韓国の皆さん! 性的少数者を孤立させないでください」

世界各地でLGBTに対しては注目が集まってきて、理解や知識が増えてきたようにも感じます。しかし、まだまだそれは始まったばかりに過ぎません。
韓国では、キリスト教信者も多いため、同性愛などについての反対運動もこのように強行されてしまうのだと思います。
ほかの国でも、同性愛を宗教上の理由から認められず、同性愛者だと分かったら殺されてしまう国も存在します。宗教を信仰するのは人によって自由ですが、だからといって同性愛者などを暴力によって矯正させたり、その人たちが唯一、心の拠り所としているかもしれないコミュニティを破壊することだけはやめてほしいと思います。
残念ですが韓国ではイベントの妨害行為が当たり前のように毎年行われています。この日本からのメッセージを見て、想いが少しでも伝わると良いと思います。