LGBT当事者orアライによるレポート。今回はLGBT当事者の友人の話です。

私には本人曰く「ゲイに限りなく近いバイセクシュアル」の友人がいます。彼とは大学のサークルが一緒で時折活動で顔を合わせたりしていました。彼はとても個性的で、喋り方や仕草が女性っぽく同期や先輩も、良く可愛いという声をかけていました。
またサークル内で容姿が整っている男子に対して良く絡んだり、密着する光景も良く覚えています。サークルの周囲の人達も、それが彼の性格なのだという認識で、普通に親しく接していました。

私自身も男子校に6年通っていた経験があり、その様な光景を頻繁に目にしていたので特に気に留めなく、彼がLGBT当事者だという想像はしませんでした。

彼がLGBT当事者だと知ったのは、ある飲み会の席で恋愛の話になった際に、「年上のおじさんと遊んだ」と彼が発言した時です。それも一度ではなく、複数回そのような事を行っているという話でした。その時に初めて彼が「ゲイに限りなく近いバイセクシャル」だと知り自分の中で衝撃が走りました。私はその時に初めて「私がLGBT当事者だと認識している人」と直接話しました。はじめは戸惑いましたが、価値観の一つとしてその様なものがあると理解しました。

その後に詳細を聞いたのですが、サークル内で彼はカミングアウトを前からしていて、本人も堂々とその話をしていて、周囲の人もその事についてあまり気にしている様子はないとのことでした。

サークルが国際交流サークルでLGBT当事者の方と直接接する機会があり、サークル会員の抵抗が少なく、サークルの雰囲気も違った価値観を認め合う風潮があったから彼もカミングアウトしやすかったのかなと、今では思います。

その事もあり、私はLGBT当事者の人に周囲の方が理解を示すのは当然だと考えていました。
しかし就活の時期に差し掛かり、社会全体は未だLGBT当事者に理解を示しているとは言えないと感じました。

LGBT当事者の彼は、志望している業界の大多数の企業が企業理念の中にダイバーシティ推進の文言すらなく、ダイバーシティを推進し、社員を性で差別しないという文言が企業理念に入っている唯一の企業に入社を決めました。

学歴が高く非常に優秀で人あたりも良い彼は、よりレベルの高い企業からも内定をもらっていて、その企業に行くか非常に悩んでいました。ただ、LGBT当事者であることを受け入れてもらう可能性が少しでも高い企業に入社する事が、彼にとって優先順位が高く、その企業の内定は辞退してしまいました。

この出来事を通じて、LGBT当事者であるという理由で、個人の能力が最大限活かされない社会に対して疑問を抱くようになりました。