LGBTという言葉が認知されるとともに、LGBTが直面する問題を解決しようと動きはじめた団体も増えてきました。
その中でも特に多いのが、トイレについての活動です。今回はこのLGBTとトイレの問題について書こうと思います。

特徴

現在多くの団体が取り組んでいるのが、既存の男女トイレとは別に設けてある、車いす用トイレなどの障がい者用トイレを、LGBTフレンドリーなものへ変更するものです。
まず、前提として勘違いされている場合が多いのが、トイレがLGBT全体にとっての問題のようにとらえられていることです。
LGBT4つの頭文字に関して言えば、男女どちらのトイレを使用するか、の問題になるのは、トランスジェンダーのみです。
メディアなどでは、LGBTに配慮したトイレ、などと書かれている場合がありますが、これは実際には語弊があるかと思います。
また、そのような既存の男女以外のトイレを、“誰でもトイレ”とする場合や、“ジェンダーフリートイレ”とする場合など名前は様々です。

残る問題

では、トイレの問題を抱えるトランスジェンダーは、車いす用トイレが使えることにより解決になるのでしょうか。
一概には言えないかもしれませんが、そうではないと思います。
男女のトイレと“ジェンダーフリートイレ”がある場合に、“ジェンダーフリートイレ”を使用するということは、実質カミングアウトになってしまいます。
しかし実際には、トランスジェンダー当事者や車いすの方以外にも、多目的トイレを利用する方はいます。
たとえばオストメイト(人工肛門保有者)など、見た目で健常者と変わりのない人がそのトイレを使用した場合に、「そこは車いすの人のトイレなのだから使用してはいけない」などと咎められる場合があるそうです。
そのような実態もあるために、車いす以外の人が多目的トイレを使うことが当たり前になるには、まだ時間がかかりそうです。

解決策

では、トイレ問題はどのように解決するのでしょうか。
1つとしては、“誰でもトイレ”になったそのトイレを、皆が積極的に使用することだと思います。トランスジェンダー当事者以外が使うことによって、使用する=カミングアウト、ということはなくなるかと思います。

しかし男女トイレと違い数が多くないため、本当に必要としている人が使用しにくくなる、という批判はあります。
他に、そもそもトイレに男女の区別をなくす、という考えがあります。これは、どちらのトイレを使用するか悩む人にとっては解決策に成り得ますが、トイレが性犯罪の場となっている現状もあるため、それがさらに悪化するのではないかという懸念があります。
本人が望む性別のトイレを使用することを認める、ということが理想ではありますが、上記と同じで、トイレ内で性犯罪をたくらむ人が存在していることが問題です。

最後に

外出先でトイレを使用するという行為が、苦痛であったり問題になるということは、多くの非当事者にとっては想像しにくいことかもしれません。
車いすトイレをLGBTも使用可能にする、ということで問題が解決すると思わずに、実際に当事者の意見を取り入れながら、さらによい方向へ問題解決へ向かっていってほしいと思います。