日本には現在約950万人のLGBTの方が存在します。つまり日本人の約13人に1人の割合です。野球であれば1試合したら1人以上は当事者がいるという計算になります。したがって、どのスポーツにおいても、同じように多くのLGBTであることを隠して、競競技をしていることが想像できます。

しかしスポーツ界においては、特に男性のスポーツ選手は「男らしくあるべきだ」と世間では考えられているため、言いたくてもなかなかカミングアウトできないスポーツ選手がいることが想像できます。特に男性のみの団体スポーツである野球界ではカミングアウトは非常に難しいのではないでしょうか。

現役メジャーリーガーのカミングアウト

2015年8月、そういった厳しい風潮の中、現役選手として初めてLGBTであることをカミングアウトした選手がいます。ミルウォーキー・ブルワーズに所属するデヴィッド・デンソン選手です。

メジャーリーグではその傘下のマイナーリーグを含めて、140年以上の歴史で何百万人もの選手が在籍していたことを考えると、歴史的な出来事でした。過去には引退後にカミングアウトした選手はいます。しかし、20歳の現役選手がカミングアウトすることは異例のことでした。

カミングアウトの経緯

AFP通信によると、デンソン選手は同僚に勇気を出して‘同性愛者’であることを告白しました。それに対する仲間の反応は、『それでも君はチームメートであり、兄弟であることに変わりはない。それぞれ考え方はあるだろうが、君の能力は性的指向とは無関係だ。君が野球選手であることは変わらないし、君を差別することはしない。応援するよ』と言われてとても驚いた反面嬉しかったそうです。

それを受けて彼は「これで世間一般の人が、みんな同じ人間であり、スポーツをする仲間であると目を開いてくれることを願っている」と語りました。さらに球団も彼に対して理解を示し、ファンや他の選手、監督、コーチから差別されることなく、野球に集中してメジャーに昇格できるような体制をしっかりと整えることを発表しました。

今後の野球界

80年以上続く日本のプロ野球においては、LGBTだと公表した選手はいません。もしかすると、当事者の割合は他の職業よりも少ないのかもしれません。しかし、カミングアウトしにくい環境を作っているとも考えられるのではないでしょうか。

これからに日本でも「セクシャルマイノリティー」に対する理解が進み、アメリカと同じように偏見なく受け入れる土台作り、セクシャルマイノリティーの方が安心して競技に専念できる場所を提供する必要があると感じます。