最近ではLGBTを取り扱っている映画などの作品をよく見かけるようになりました。今日はその中でも、実話をもとにしたイギリスの映画『パレードへようこそ』を紹介します。

物語の概要

舞台は30年ほど前、サッチャー政権下のイギリスです。当時はLGBTへの理解は全然進んでおらず、同性愛者は警察の取り締まりにおびえながらひっそりと暮らしていました。同性が好きというだけで、何も悪いことはしていなくても、警察の恐怖と戦いながら過ごさなければいけないことに、ゲイやレズビアンの人たちは不満を持っていました。

その時代、炭鉱で働く人たちも、同じく、警察やサッチャー政権に不満を持っていました。赤字の炭鉱をすべて閉鎖することを政権は計画していたためです。炭鉱夫たちは仕事がなくなるかもしれない恐怖を抱えていました。そんな中、ゲイパレードを偶然炭鉱夫が見かけることからストーリーが始まります。

彼らにとっての敵は同じ、団結できると考えたゲイのマークは、炭鉱夫組合のための募金活動を開始します。しかし、もちろん炭鉱夫たちの中にも同性愛者に対する差別はあります。同性愛者も、炭鉱夫へ募金活動をするということに賛成をする人ばかりではありません。

彼らの関係がどうなっていくのかを描いた実話をもとにした物語が『パレードへようこそ』です。

描かれるLGBT

LGBTが登場する、と言ってもおよそ30年前のこの時代には、まだLGBTという言葉はありません。トランスジェンダーかドラグァクイーンか曖昧な登場人物も出てはきますが、彼らも含めてゲイバーにいるのはすべて、ゲイかレズビアンを自称しています。

彼らの集まる場所として、ゲイバーとゲイのゲシンが経営する書店が出てきますが、差別的な市民から襲撃を受けます。世間的に受け入れられているとは言えない時代のため、周りに完全にオープンにしている人は出てきませんが、全員が堂々としているのが伝わってきます。

誇りを持つこと

登場人物のマークをはじめゲイとレズビアンたちは、世間の目と同じで炭鉱夫組合の人たちからも、最初はとても冷たくあしらわれます。しかしそれでも、募金活動を地道に続けていくことで、だんだんとお金も集まり、少しずつ状況が変わっていきます。自分の行動を信じ、あきらめない心が、この映画には描かれています。

最後に

私は同性愛者ではないですが、当事者ではなくても、すごく楽しめる映画かと思います。個人的には最後に流れる登場人物たちのその後が、感動しました。公開後はイギリスをはじめ各国で賞を受賞し話題になりました。感動するだけでなく勇気づけられる映画なので、興味がある方は見てみてくださいね。

映画「パレードへようこそ」オフィシャルウェブサイト
http://www.cetera.co.jp/pride/