転職を考える理由の一つとして、年収のアップというのがあります。LGBT転職希望者の中には、トランスジェンダーで手術費用を貯めたいからという理由で転職する人もいます。あるいは、一生、仕事で食べていけるように年収がしっかり得られる企業で働きたいという人もいます。
今回は、年収アップのために大切なタイミングについて、前回は20代か30代かという年齢によるタイミングをご紹介しました。
3.仕事の区切りと転職時期
転職するにあたって、在職中の人であれば、今の仕事の区切りをつけてから辞めようと考える場合もあります。
今の仕事の中でも多くのお客さまや同僚に囲まれて仕事をしているので、その人たちになるべく迷惑が掛からないタイミングで転職をしたほうがいいのは間違いないです。
ただ一方で、転職したいと思う求人企業に巡り合うのもタイミングです。現職の仕事の区切りに縛られて転職活動をしすぎると、自分にとっての良い求人を逃したり、転職先が決まる前に退職をするという事態になる場合もあります。
また今の仕事やプロジェクトが経験として転職市場で評価されるようなものである場合には、しっかりそのプロジェクトを完了させてから転職したほうが年収アップにつながるケースもあります。
4.プライベートと転職タイミング
転職をする場合に考えるべきことは、求人企業の仕事内容や給与などの待遇面も大事ですが、一方でプライベート部分も大切です。LGBTフレンドリー企業を希望するLGBT当事者は多いですが、その中でも結婚やパートナーとの同居を考えているタイミングであれば、同性パートナーシップ制度などの整ったLGBTフレンドリー企業がいいかもしれません。
またマイホームを購入する場合には多くの人が住宅ローンを組みますが、住宅ローンに関して銀行の審査では、現在の職場での勤続年数が審査対象になることもあります。転職したばかりだと、住宅ローン審査が厳しくなりやすいです。
LGBTと住宅ローンに関しては、みずほ銀行では同性パートナーも、配偶者の定義に含めて、収入合算などができるようになっています。ただこのようなLGBTへの取り組みはまだ少ないのが現状です。
5.転職時期は年末と年度末
転職時期として、一番多いのが年末(12月)と年度末(3月)だと言われています。年末に関しては、冬のボーナスをもらってから辞めるという人も多いです。
転職によって、直接の年収が変わらない場合などは、ボーナスをしっかりもらうことで、実質的な年収をあげられる場合もあります。
LGBTであるかにかかわらず、転職においては年収アップは大切な要素です。転職希望者の中には、面接などの選考の場では、年収に関することはなかなか聞きにくいという人もいます。しかし、企業も年収の大切さは十分理解はしているので、聞くタイミングには注意をしながらも、率直に聞くことも大切です。