株式会社Nijiリクルーティングではこれまで2000人以上のLGBT当事者のかたの就活や転職の相談を受けております。

その中で、今回はMTFトランスジェンダーの当事者の就活や転職、求人企業に対する考え方のアンケート結果をご紹介します。

転職理由として“セクシュアリティ”が一番多いのがMTF

MTFトランスジェンダーの転職理由として一番多いのがセクシュアリティです。47%と約半数のMTFが転職理由としてあげています。FTMトランスジェンダーのうちセクシュアリティを転職理由としてあげた人は32%ですから、MTF転職希望者の数値の大きさが目立ちます。

就活時に自認する性を隠して、就職をするMTF就活生もたくさんいます。おそらくFTM就活生よりMTF就活生のほうが多いように感じます。それでも就職後、働いているとセクシュアリティに関して働きにくさを感じるので、結果としてLGBTフレンドリー企業への転職を考える人が多いです。

MTFトランスジェンダーはLGBTフレンドリー企業へ強いこだわり

LGBTの中でもFTM、MTFのトランスジェンダーは、求人企業にLGBTフレンドリーを求める割合は非常に高いです。特にMTFトランスジェンダーは、LGBTに対する理解の高いフレンドリー企業へのこだわりが強く、61%の転職希望者がLGBTフレンドリーな求人企業を求めています。

できればLGBTフレンドリー企業がいい、という人も含めると90%以上になります。これはFTMと並ぶ高い数値です。

FTM、MTFともに働きだしてから治療を始めたり、性別移行手術を受ける人もたくさんいます。同じ職場で徐々に移行していくと、本人も職場の同僚もお互いに接し方に戸惑いがみられるケースがあります。

性別移行をある程度終えてから、新たに転職するほうがスムーズに溶け込めるケースもあります。

MTFが求人企業に求めるのはトイレ服装と研修

MTFトランスジェンダーが、求人企業に求める社内の制度は、1番目がトイレや服装の配慮で43%、次にLGBT研修の実施が26%、LGBT専用の社内相談窓口が17%で3番目となっています。

これはFTMトランスジェンダーと同じ順番ですが、トイレや服装への配慮を希望する割合がFTM転職希望者より高い数値になっているのが目立ちます。

MTF転職希望者の57%が転職先でカミングアウトをする(したい)と考えています。FTMの転職希望者が40%であるのと比較すると、この数字も特徴的です。自認する性別で自分らしく働きたい、と考えるMTFトランスジェンダーが多いということが言えます。

性的指向のレズビアンやゲイ、バイセクシュアルでカミングアウトをすると回答している人が20%前後であるのとは大きく異なります。それだけFTMも含めたトランスジェンダーは、働く上で直接的な働きにくさを感じているということになります。

 

FTM、MTFともにトランスジェンダーの多くが“LGBTフレンドリー”かどうかという軸で就活時も転職時も求人企業を探しているのがわかります。LGBTフレンドリーかどうかに関しては制度面と風土面の両方を見ることが大切です。