昨今、少しずつではありますが、LGBTダイバーシティの取り組みを行う企業が増えてきています。LGBTフレンドリー企業の増加と比例して、LGBTフレンドリー企業への転職を検討する求職者も増え始めています。

LGBTフレンドリー企業への転職を希望する求職者の場合、セクシュアリティを理由に退職をした(あるいは検討している)人の割合はどれくらいなのでしょうか?

株式会社NijiリクルーティングがLGBTフレンドリー企業への就職を検討しているLGBTの求職者2,133名を対象に行った退職理由のアンケート調査結果をもとに、セクシュアリティによる退職理由の違いや次の就職先に対して求めることについて分析を行いました。

LGBTフレンドリー企業への就職を検討しているLGBTの求職者の退職理由

順位退職理由割合
1仕事内容・キャリアアップ34%
1セクシュアリティ34%
3人間関係13%
4給与10%
5労働時間4%

LGBTフレンドリー企業への就職を検討しているLGBTの求職者のうち、セクシュアリティを理由に退職をした人は34%と最も高い数値でした。仕事内容・キャリアアップを理由に退職をしている人の割合と同率1位の結果となりました。

セクシュアリティが理由で退職をした人に話を聞いてみると、

・『カミングアウトはしていなかったものの、ゲイなのではないか?という噂が流れてしまい、働きづらくなってしまった』
・『夜の付き合いが多い会社で、本当のことをいえないことに疲れてしまった』
・『30歳に入り、結婚をしないと出世できなくなってしまった』
・『性別移行に伴い、変な気遣いをされるのも嫌だったので、職場を変えようと思っている』

など、より仕事に集中できる環境を求めて、転職を検討しているケースが多くありました。

また、仕事内容・キャリアアップを理由に退職をした人に就職先にLGBTフレンドリー企業を希望する理由を尋ねてみると、

・『柔軟性が高い企業が多いのではないかと考えるため』
・『仮に理解のない企業に入ってしまった場合、ストレスになる可能性は十分にあるため』
・『カミングアウトするかどうかは決めていないが、しても問題ないのであれば、そのほうがよいと思うため』
・『選択肢を広げるため』
・『理解が進んでいる企業であれば、将来的にLGBTマーケティングを活用したビジネスチャンスがあるかもしれないため』
・『仮にパートナーができたときに、理解のある企業であれば転勤の考慮などをしてもらえる可能性があるため』

など、優先順位は決して高いわけではないものの、よりよい条件の企業で働くためにLGBTフレンドリー企業を視野に入れているケースが多く見受けられました。

退職理由は払拭できる?LGBTフレンドリー企業の取り組み

 一言にLGBTフレンドリー企業といっても、その取り組み内容や実際の働きやすさなどは企業によって異なります。制度面が整っていても、風土づくりが進んでいない企業もあれば、その逆もあるためです。

働きやすさという観点でいうと、制度が進んでいることよりも風土が進んでいる方がよいという人は多いです。最近は、LGBTダイバーシティの取り組みをホームページや求人票に記載している企業も増えてきましたが、そこから実際の風土を読み取ることは非常に難しいと思います。風土面を知りたい方は、口コミサイトやエージェントを使って、確認してみることをおすすめします。