LGBTという言葉が使われるようになったのは1990年代のことのようです。日本に入ってきたのはそのあとなので、広く浸透したのは本当に最近のことです。
今回は、その中でも教育現場における問題を考えてみたいと思います。

学習指導要領とLGBT

小学校から高校までの教育現場には、文部科学省の定めた学習指導要領というものがあります。教員はこの指導要領に沿って、カリキュラムを作り、授業の計画、実施をします。この学習指導要領ですが、約10年毎に改定をされており、今年、2020年から実施される改定案が発表されました。

現在の指導要領では「思春期になると異性に関心を持つようになる」という旨の記述があり、同性愛者をはじめとしたLGBTを想定した内容ではありませんでした。改定案が発表される前、LGBTに配慮した記載を求める意見のパブリックコメントが多く寄せられていましたが、「保護者や国民の理解を得るのは難しい」として、文科省はLGBTに関しての記載は取り入れませんでした。

教員がLGBTについて知る機会

そもそも教員になるためには、定められた単位を取得し、教員免許を取得する必要があります。どの大学にも共通して、教員免許取得に必須な単位として、憲法や体育、情報のスキルなどがありますが、教員免許取得用の授業で、LGBTに関するものは必須とされていません。

つまり現状として、教員から児童生徒にLGBTについて教えることも定められていませんし、教員がLGBTについて知る機会も必ずしもありません。

教室で差別が起こっている

そのような現状もあり、学校ではLGBTについての差別的な発言はまだまだ存在しています。さらに、学校では制服から授業、出席番号など多くの場所で男女が明確に分けられる環境にあります。

これは、心と体の一致しないトランスジェンダーの児童や生徒、学生にとっては快適な環境ではないと言えるでしょう。

最後に

教員になる人は基本的に子どもが好きで、差別やいじめは許さないはずです。しかし教員になるまでにLGBTについて知る機会がないことを理由に、差別をしてしまっているとしたら、とても悲しいことです。

現在はニュースなどでもLGBTという言葉を聞く機会は増えました。しかし私は、教員になるための授業に、LGBTに関して学ぶことを義務付けることが、学校において正しい理解が広まるために最善なのではないかと思います。

一方、教育現場は非常に保守的です。制度が変わるよりも前に、教員一人ひとりが正しく理解をして広めていくことが、必要だと思います。