LGBTという言葉が広まり、企業や様々な団体が対応を進め初めています。そのような中で、カミングアウトはどんどんするべき、という意見が出始めました。しかし、どうするかは完全に個人の自由です。今回はカミングアウトについて改めて考えてみたいと思います。

カミングアウトしないという選択肢

LGBTの研修を実施し、理解が深まりました、と言っても、実際にその研修を受けた人全員から差別や偏見がなくなったとはとても言えませんし、そんなことはあり得ません。LGBT当事者同士でも差別的な発言を耳にすることはあります。当事者ではない人の目線から言えば理解が広まって隠す必要はないくらいだと見えていても、実際に当事者から見れば理解が十分でないこともあります。その感じ方は人それぞれですので、カミングアウトをしないと言うのも、選択肢としてあってもいいことです。

不用意なアウティングの恐れ

人間は噂話が大好きな生き物です。たとえ差別的な目をもっていなくても、周りの人がLGBTだと知れば、それを噂話で周りに言いふらす人は存在するでしょう。その人がいくら悪気がなくても、それは立派なアウティングになります。自分の知らないところで噂が広まった結果、どこにLGBTをよく思っていない人がいるかわかりません。そのような不用意なアウティングをふせぐため、最初からカミングアウトをしない人がいます。

「LGBTの〇〇」「ゲイの〇〇」と呼ばれる

LGBTであるというのは、1割未満の人の持つ特性です。カミングアウトをすることによって、その人の他の特性よりも前に、LGBTであるということが広まってしまい、よくも悪くも色眼鏡で見られてしまう恐れがあります。LGBTかどうかはその人のほんの一部分ですので、LGBTが先に行ってしまうと、メディアなどのイメージから間違った認識をされやすいことがあります。

最後に

カミングアウトするかしないかは完全に個人の自由です。LGBTについて認知されていくと同時に、カミングアウトを強制するような人が増えてこないか、心配な部分もあります。本当は、カミングアウトしなくても、すべての人が異性愛前提の考えでなくなればいいですが、なかなか難しい面もあります。LGBTもそうでない人も、より生きやすい社会になっていくことを願っています。